[2021年版] Smalltalk入門(Pharo Smalltalkインストール)
この記事はSmalltalk Advent Calendar 2021のエントリーです。
2014年からSmalltalk Advent Calendarを書いているのですが、ここ数年Smalltalkを積極的に利用できていなかったので、SmalltalkerとしてSmalltalkを積極的に書いていこうと思っています。今年は過去のAdvent Calendarの内容を一部最新化、クラウドサーバー前提でSmalltalkを使う方法について書いていこうと思います。
さて、初日はSmalltalkのインストールです。2014年からのSmalltalk記事を最新化していきます。
この記事について
Smalltalkは、様々な処理系が存在するのでPharo Smalltalkのインストール方法を紹介します。
Smalltalkについて
この記事にたどり着いた人には不要でしょう。どこかで書きます。
Pharo Smalltalkのインストール
まずは、Pharoの公式ページの情報を元にインストールします(2021/12/1時点ではPharo 9.0が最新)。
- Pharo(公式ページ) http://pharo.org/
特にこだわりがなければ、以下のコマンドラインでインストールできます。余談ですが、https://get.pharo.org/64/
のHTMLの中身を見ると面白いです。
以下は64bit版Pharo Smalltalkのインストール方法
$ mkdir smalltalk
$ cd smalltalk
$ wget -O- https://get.pharo.org/64 | bash
Pharo Smalltalkを起動してみる
以下のコマンドで起動します。
$ ./pharo
起動すると以下のような画面が起動します。Pharo SmalltalkのWorld(ワールド)と呼ばれる画面が表示されます。
Smalltalkが、言語と開発環境と言われるのがわかると思います。Smalltalkではこの世界(画面)の中で開発をしていきます。
日本語フォントを表示可能にする
日本語表示を可能をする際には、Pharo内に日本語フォントを読み込む必要があります。
Worldのどこかでクリックして(背景のどこでもいいです)、World Menu(ワールドメニュー)を開きます。
[World Menu]-[Pharo]-[Settings]を選択。
クリックをするとSettings browserが開きます。
[Appearance]-[Standard fonts]-[default]を確認すると、現在[Source Sans Pro]が選択されております。フォントを日本語フォント選択しましょう。[Source Sans Pro]をクリックして、[Font for defaultFont]ウィンドウを開きます。
[update]をクリックしてシステム内のフォントを選択可能にします。私の環境にはIPAフォントが入っているので、IPAexGothicを選択し[Apply]をクリックします。
「Force all」を押します。
日本語が表示できるか確認をします。[World Menu]-[Browse]-[Playground]を選択します。
PlaygroundとはSmalltalkの式を評価することができるウィンドウです(Pharo 4.0からWorkspaceの代わりになったインスタントな操作環境)。
Pharo Smalltalkの終了方法
Smalltalkを終了するには、[World Menu]-[Pharo]-[Save and quit]または[Quit]を選択します。Save(保存)を選択すると、現在実行中のプログラム(プログラムの実行状態)をイメージに保存でき、再び起動した際に前回の状態が再現されて起動します。VMware, VirtualBoxを使ったことがある方はOSを起動したまま終了するイメージと思えば、イメージがつきやすいと思います。
いかがでしたでしょうか。次回はSmalltalkの基本文法を紹介したいと思います。